石川県白山市馬場の小児科・アレルギー科 斉藤小児科医院

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インフルエンザ発病初期は厳重監視

インフルエンザの発病1日目2日目は絶対一人にさせない

--タミフル服用に関係なく異常行動の発生が--

インフルエンザの流行しない年はなく、毎冬年末より散見され、1月下旬より本格的に流行が2月いっぱい頃まで続き、さらに3月、4月、時に5月にも報告されてきます。
インフルエンザに罹ると寒けを伴って発熱、関節痛など全身症状が強く出てくるのが特徴です。
最近では診断もインフルエンザウィルス抗原簡易診断キットを使用することが一般的となりました。これによりA型かB型の区別も10~20分で判定できるようになりました。
季節外れのインフルエンザも時に見ることができます。数年前8月に東南アジア方面の旅行から帰って来て発熱を訴えて来院されました兄弟の方がありました。鳥インフルエンザのこともすぐ頭をかすめたことも加わって、インフルエンザ診断キットで調べましたらものの見事に真夏にもかかわらず2人ともB型陽性の結果でした。滞在された外国か航空機内でインフルエンザに感染したものと推察され、鳥インフルエンザはA型ですので同時に鳥インフルエンザも否定することができました。
予防は積極的に予防ワクチンを接種することです。ワクチンは12月に接種を完了するのが理想的です。それはワクチンの効果は接種後2週間頃より効果を発現し、その後4、5ヶ月間は効果が持続されるからです。
現在のインフルエンザ不活化ワクチンは、ウィルスが喉の粘膜に入ってきても、水際で防御する免疫は作る事ができないので、感染そのものは防げませんが、血液中や体液中で働く免疫は作り出しますから、インフルエンザに罹っても、脳炎を合併しないなど重症化予防の効果はあります。
さて次は治療法ですが、一般的な水分栄養補給、そして安静、保温はとくに大切です。
そして特効薬タミフルについて最新のトピックスを紹介します。
平成11年より保険適用になったタミフルはこれまでの治療を一変させる画期的なもので、早期に服用するととにA型インフルエンザでは翌日より熱が下がってしまう場合もあるほどです。
しかし平成16年タミフルを服用して3時間半後に裸足で家を飛び出してトラックにはねられた高校生の事例、また平成17年服用して2時間後にマンションから転落死した中学生の事例などが報告され、このタミフルに異常行動を引き起こす重大な副作用が疑われるようになりました。
しかし05/06シーズンに、0歳から61歳まで約2500例についてアンケートで調査した横浜市立大横田氏の結果では、タミフル服用群では11.9%、非服用群では10.6%に異常行動が出現していたことがわかったとのことです。これら異常行動は、突然大声で唄い出す、うわごとを言う、おびえ、恐怖の表情、理由無く怒り出す、泣き出す、ニヤリと笑う、映像的な幻視・幻覚の表現、意識の消失、自分の指を食べ物のように噛むなどです。
すなわちこれら異常行動はタミフルを服用してもしなくても有意差なくインフルエンザに罹患した10人に1人の割合で発現していることです。
さらにこれら異常行動はほとんど発熱初日から2日目に集中していることです。すなわち少なくとも、発熱初日と2日目は患児を一人にしないようにすることが、異常行動に伴うリスク回避に極めて重要です。
また鳥インフルエンザはじめ新型インフルエンザに対する効果も期待されている貴重な抗インフルエンザ薬タミフルの乱用は慎まなければなりません。耐性インフルエンザ菌の報告も出ており病初期に適正に使用したいものです。